wamblog - アクティブミュージアム 女たちの戦争と平和資料館 -
「慰安婦」問題に焦点を当て、戦時性暴力の被害と加害の資料を集めた「女たちの戦争と平和資料館」(wam)のブログです。
第10回アジア連帯会議報告
 2011年8月12日ー15日、第10回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議が、韓国教会100周年記念館(ソウル)で開かれました。「20年間の日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯の評価と今後の進路-記憶、教育、そして連帯-」と題したこの会議には、韓国、台湾、東チモール、フィリピン、日本、ドイツ、カナダ、米国から100人を超える参加があり、朝鮮民主主義人民共和国は、文書で参加しました。
 スケジュールは、12日の夜にレセプション、13日は終日会議、14日の午前中は討論と決議の採択、午後は「戦争と女性の人権博物館」の建物の視察と着工セレモニー、そして15日は望郷の丘への平和紀行という盛り沢山の内容でした。トピック別に報告します。

■被害女性たちの参加
 今回は、タイからノ・スボクさん、日本から宋神道さんが参加したことが、なんといっても大きなニュースでした。ノ・スボクさんは、宋さんより1歳上。車椅子で、目もあまり見えない様子でしたが、前夜祭では歌をうたってとても元気そうでした。宋さんは、いつものどおりにサービス精神が旺盛で、前夜祭では歌を歌い、記者会見でもノさんをカバーしているかのようによく発言し、会議にも積極的に参加していました。
記者会見で答えるノ・スボクさん(左)、宋神道さん(右)
 とても感動的だったのは、ノ・スボクさんが、韓国政府から支給されるお金を少しずつ貯めて、朝鮮学校への支援金としてカンパしたことでした。その支援団体の実行委員長を努めるコン・ヘヒョさん(冬ソナの課長役)がいらして、ノ・スボクさんからの寄付を受け取るセレモニーもありました。
ノ・スボクさんからの募金を受け取るコン・ヘヒョ
 
 故松井やよりさんがタイに住むノ・スボクさんを取材し、記事にしたのが1988年。23年も前のことですが、ノ・スボクさんがお元気そうで、明るい笑顔に元気をいただきました。日本からは、「スボクさんの決心」と題した紙芝居をプレゼント。スボクさんとともに他の被害者の証言も織り交ぜた紙芝居ですが、スボクさんはとても喜んでくれました。
紙芝居を喜ぶノ・スボクさん
 
 会議には、韓国から金福童さん、吉元玉さん、李順徳さん、14日からはテグの李容洙さんも参加です。
歌って踊るハルモニたち

■20年を振り返る会議
8月13日は朝10時~夜9時半まで、ぶっ通しの会議。テーマは、1、真相究明、2、立法運動、3、国際連帯、4、被害者支援、5、記憶と教育、それぞれについて、この20年間を振り返り、成果と課題を発表しました。当日の分厚い資料などはすべてwamで閲覧できますので、どうぞ見に来てください。夜には特別講演で宋神道さんのお話と、基地村の女性たちの問題に取り組むトゥレバンやICTY、コンゴの状況などについての報告もありました。
会議の様子

それぞれのテーマで特筆すべきところはあるのですが、wam的なニュースとしては、台湾の婦援会が大きな博物館の建設を進めていることでした。名称はData Center and Peace Memorial Museum(データ・センター/平和と記憶のミュージアム)。来年には着工式をしたいと言っていましたが、台北市内のDatong地域の警察署を改造する予定らしく、これは巨大な建物・・・。これを改装して開館するまでにはまだまだ時間がかかりそうですが、ぜひ、今後を見守っていきたいと思います。
懐かしい再会もありました。2007年、wamの東ティモール展のオープニングで来日したアンジェリーナさんが参加していました。東ティモールで人権活動を継続してきたNGO、HAKで働いていましたが、資金の調達が難しくなり、違う団体で働きつつ、アボ(テトゥン語でおばあちゃん)を支え、訪問しているといいます。東ティモールでも、多くの被害者がこの世を去っていますが、新たに2人の被害者が確認されたとも言っていました。
また、ドイツのメディカ・モンディアーレのガブリエラさんも参加していました。「法廷」のハーグ判決の後、松井やよりさんたちが報告を兼ねて訪問していましたし、私も2007年にラーベンスブリュックの女性収容所で会議があったときにお会いして以来の再会。彼女は、ICTYでの性暴力の訴追のサポートをずっと進めていて、その資料をwamに提供してくれることになりました。

■「戦争と女性の人権博物館」予定地視察
8月14日の午後には、博物館の新たな建設予定地となった麻浦(マポ)区城山(ソンサン)洞ソンミ山にも行ってきました。新しく建てるのではなく、古い邸宅を改装する予定だそうです。
とっても素晴らしい場所でした。大通りから少し入った閑静な住宅街の高台にあって、2階建てで地下室もある建物。邸宅そのものがレンガも使ったがっしり重厚な建物で、築30年といいますが、間取りも開放的で、なんともいい雰囲気なのです。
博物館予定地の入口

改装には、受賞歴もある若手の建築家に呼びかけてコンペを実施、審査の結果、とっても熱心な若いご夫婦の建築家が選ばれました。14日は、選ばれたお二人がみずから改装案を説明、、沈黙や祈りの空間もあり、完成がとても楽しみです。
望郷の丘の納骨堂。一人ひとりにメッセージを供えた。

続いて開かれた着工のセレモニーは、韓国の伝統的な方式だそう。豚の頭が飾られており、その口のお金を入れていきます。参加者はみんな伝統的なセレモニーに参加、豚の口は募金であふれていきました。その後は、お祝いのマッコリ、お餅やキムチをいただきたながら、 ホン・スングァンさんのミニ・コンサートでセレモニーは幕を閉じました。
豚の口に募金を入れてセレモニーに参加するハルモニ


■望郷の丘
8月15日はソウルから南に2時間車で走り、天安にある望郷の丘へ。金学順さんのお墓を参り、李容洙さんがお花を供えました。
金学順さんのお墓の前で
また、被害女性たちの眠る納骨堂では、19人のハルモニそれぞれに蝶の形のポストイットでメッセージを供えました。8月15日ということもあり、望郷の丘では、お墓にお供えものをして、ピクニックのようにゆったり過ごしている人々が多くいたのが印象的です。
納骨堂

充実した4日間のアジア連帯会議は終了しました。日本からの参加は70人を超えました。採択された行動計画を実施し、日本政府への要求項目を実現するための宿題を携えて帰国となりました。


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世界同時水曜デモにご参加ください!
この夏こそは、さくさくとブログもウェブも更新していきたいものです!


以下、ウェブにアップした情報ですが、ぜひ、みなさまご参加ください。
世界同時水曜デモにご参加ください!


金学順(キム・ハクスン)さんの名乗り出から20年
★★★世界同時水曜デモにご参加ください!★★★


  今年の8月14日は、金学順さんが日本軍「慰安婦」被害者として名乗り出て20年になります。日本軍の性奴隷被害者として、戦後50年間を性暴力被害者として苦しんだ彼女は、日本の国会で「あれは民間業者がやったこと」という政府発言に対し、いても立ってもいられず堂々と名乗り出たのでした。それは同じ被害体験をもつ女性たちに勇気を与え、共に立ち上がるきっかけになりました。


 1992年1月からソウルの日本大使館前で始まった水曜デモは、毎週休むことなく続けられています(注)。被害女性たちの願いは聞き入れられず、20年経った今も公式謝罪と補償はなされていません。被害者たちの傷は癒されないまま、高齢になった被害女性たちは次々に亡くなっています。


 この水曜デモは8月10日には982回を数え、この日も暑い中、被害女性たちが訴えられるでしょう。さらに12月14日には1000回を迎えようとしています。8月10日、韓国・挺身隊問題対策協議会に連帯して、日本と世界の各地で「世界同時水曜デモ」が行われます。多くの皆さんのご参加をお願いします。


(注)阪神・淡路大震災の後の水曜日は中止、東日本大震災の後の水曜日は、追悼集会を実施した。


韓国━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 日時:2011年8月10日(水)12:00~13:00
◆ 会場:ソウル・日本大使館前
◆ 主催:韓国・挺身隊問題対策協議会(挺対協)
◆ 連絡先:teitaikyo@hotmail.co.jp


フィリピン━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 日時:2011年8月10日(水)10:30~1時間程度
◆ 会場:マニラ・日本大使館前
◆ 主催:リラ・ピリピーナ
◆ 連絡先:+632-435-4623


台湾━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 日時:2011年8月10日(水)9:30~10:30
◆ 会場:台北・(財)交流協会前
◆ 主催:台北市婦女救援社会福利事業基金会
◆ 連絡先:shuangkeng@twrf.org.tw


日本━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【北海道】
◆ 日時:2011年8月10日(水)19:00~20:00
◆ 会場:大通り西4丁目(駅前通り)
◆ 主催:日本軍「慰安婦」問題の解決をめざす北海道の会
◆ 連絡先:ギャラリー茶門(タムン)TEL/FAX:011-711-1910


【東京】
◆ 日時:2011年8月10日(水)12:00~13:00 ★時間訂正しています!!!
◆ 場所:参議院議員会館前
◆ 主催:戦時性暴力問題連絡協議会
◆ 連絡先:090-9334-0298


【大阪】
◆ 日時:2011年8月10日(水)18:30~集会、19:00~デモ出発
◆ 場所:大阪市役所前 女神像前公園→梅田解散
◆ 主催:日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク
◆ 連絡先:080-6185-9995


【広島県広島市】
◆ 日時:2011年8月10日(水)11:00~12:00
◆ 場所:原爆ドーム前
◆ 主催:日本軍「慰安婦」問題・広島ネットワーク
◆ 連絡先:090-3632-1410(土井)


【広島県福山市】
◆ 日時:2011年8月10日(水)18:30~19:30
◆ 場所:福山駅前
◆ 主催:日本軍「慰安婦」問題を考える会・福山
◆ 連絡先:084-924-4435(市民交流センターふくやま)


【福岡】
◆ 日時:2011年8月10日(水)17:00~18:00
◆ 場所:西新プラリバ前(横断幕、パネル展示、チラシ配布など)
◆ 主催:早よつくろう!「慰安婦」問題解決法・ネットふくおか
◆ 連絡先:092-713-1879(花房)


ドイツ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 日時:2011年8月10日(水)17:00~19 : 00
◆ 場所:ベルリン ヴィッテンベルク広場( Wittenbergplatz )
◆ 主催:Project 700 (在独韓国女性グループ、在独韓国平和グループ、
Korean Women's International Network in Germany, 欧州KOREA連盟内「慰安婦」
問題アクション・グループ、ベルリン・女の会)
◆ 連絡先:kimono@zedat.fu-berlin.de(Kiyomi Ikenaga/池永 記代美)


以上


ガイドツアーへのお誘い~パネル制作者と見る「フィリピン展」~
無事にサイトのリニューアルができました
運営委員のYさん、本当にありがとうございます!


トップページになにやらスライドする「お知らせ窓」ができました!
「slidedeck」というらしいです。
ついついマウスのホイールで遊んでしまいます…


さて、秋の連続セミナーは10月からですが、
その前に、ぜひ、フィリピン展の内容を深く知っていただきたい…と
パネル制作者による館内のガイドツアーを企画しました


ぜひ、ぜひご参加ください!



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  wam第9回特別展・ガイドツアーへのお誘い
    パネル制作者と見る「フィリピン展」

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7月から始まった「フィリピン・立ち上がるロラたち」展は、ロラたち(タガログ語でおばあさん)を支援してきた市民グループの方々にプロジェクト・チームに参加してもらい、作り上げた特別展です。しかしながら、長年の支援・調査の中で明らかになったフィリピンでの性暴力被害の実態のすべてをパネルに盛り込むことは到底できません。


そこで、「フィリピン展」パネル制作に携わった4名の方々に、特別展ガイドをお願いし、パネルでは伝え切れなかった情報などを解説しながら、みなさんと一緒にwamの館内をまわる「ガイドツアー」を企画しました。


ガイドツアーに参加して、「フィリピン展」の裏のウラまで深く味わってみませんか?


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日 程:8月20日から毎週土曜日(全4回)
時 間:16:00~17:00
場 所:wam館内
参加費:入館料として500円(維持会員は無料)
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※ 団体での参加予定の場合、事前にご連絡いただけますと幸いです。


詳細は以下の通りです。


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第1回 8月20日(土)16:00~17:00
ガイド:竹見智恵子(たけみ・ちえこ)さん


ジャーナリスト、『KATARUNGAN―ロラたちに正義を!』(2011年、80分)監督。映画で取材したロラたちのナマの声を交えながら、レイテ島、セブ島での被害状況や絵本を描き残したレメディアス・フェリアスさんのお話を中心にガイドしていただきます。



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第2回 8月27日(土)16:00~17:00
ガイド:斉藤由美子(さいとう・ゆみこ)さん


wam運営委員、フィリピン展プロジェクト・チーム共同統括責任者。「女性国際戦犯法廷」フィリピンチームの現地調査とフィリピン戦に従軍した元兵士の方々の聞き取りから、フィリピン戦での住民被害や、ルソン島、とくにマパニケ村での性暴力被害を中心に解説します。



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第3回 9月3日(土)16:00~17:00
ガイド:柴崎温子(しばさき・はるこ)さん


フィリピン人元「従軍慰安婦」を支援する会。「日米の決戦場」となったフィリピンでの被害の甚大さは日本ではほとんど知られていません。長年フィリピンの被害者支援をしてきた柴崎さんが、フィリピン戦での性暴力の特徴と、ロラたち一人ひとりの苦しみと闘いを伝えます。



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第4回 9月10日(土)16:00~17:00
ガイド:池田恵理子(いけだ・えりこ)さん


wam館長、フィリピン展プロジェクト・チーム共同統括責任者。山西省の性暴力被害者支援から日本軍の中国での残虐さを痛感してきましたが、特別展の準備でフィリピン戦の深刻な被害にも衝撃を受けました。マニラ戦やパナイ島での被害と大岡昇平などを糸口に解説します。



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ウェブサイトメンテナンス中のサイトマップ代わりに…
wamウェブサイトが長いことメンテナンス中で申し訳ありません。
その間、ブログで少しサイトマップ的なものをアップしておきます。
どうぞご活用ください。(変な日付設定でごめんなさい!)


●wam特別展のご案内
7月2日に始まった特別展の概要です
第9回特別展「フィリピン・立ち上がるロラたち~日本軍に踏みにじられた島々から~」


●セミナーのご案内
wamの特別展をより深く理解するための連続セミナーです。
リンクは
秋の連続セミナー「元兵士が見た フィリピンの戦場」


●wamの宣伝にご協力ください
こじんまりとした、アットホームな雰囲気が魅力のwamですが、それは一方でやはり、あまり存在が知られていないということでもあります。ぜひ、みなさんの地元でwamの宣伝にご協力いただけませんか?
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●wamへのアクセス
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