wamblog - アクティブミュージアム 女たちの戦争と平和資料館 -
「慰安婦」問題に焦点を当て、戦時性暴力の被害と加害の資料を集めた「女たちの戦争と平和資料館」(wam)のブログです。
年末年始の休館日
今年も残すところあと僅かとなりました。

8月にオープン1周年を無事に向かえ、特別展、企画展、シンポジウム、セミナー、カタログ出版と精力的に活動を行ってきました。これも、みなさまからの温かいご支援・ご協力のおかげです。本当にありがとうございました!来年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて年末年始の休館日のお知らせです。

2006年12月25日(日)~2007年1月9日(火)

はwamは休館となります。来年は1月10日(水)から開館します。
みなさまのお越しをお待ちしております!

よいお年をお迎えください。
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なんと!160人!
今月22日、恵泉女学園大学で平和学の授業をとっている学生さん160人がwamに来館されました!

一度でもwamに来館された方ならお分かりの通り、館内は115㎡と決して広いとは言えません。学生さんたちは4部に分かれて来館されましたが、一番多い回で60人!館内はまるで満員電車のようです。

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1部・2部を事務局長が、3部・4部を運営委員長がそれぞれ担当して館内を説明。「慰安婦」問題を中心に話をすすめましたが、「慰安婦」問題を中学高校で教わった人はほぼゼロ。小林よしのりを知っている人もほとんどおらず、世代間ギャップを感じさせられると同時に、学校で教えないことの影響は計り知れないなと実感しました。

来館した学生さん全員が「慰安婦」問題に関心があったわけではなかったと思いますが、説明した事務局長によると、「視線を全く動かさず、真剣な表情で聞いている学生さんも・・・」とのこと。心のどこかにひっかかってくれたらいいなと思いました。

それにしても、それだけの人数の若い女性のいる館内は華やかなこと!「若さがにおいたつようだね」(事務局長談)のことばの通り、花が咲いたような明るさでした。こう感じてしまうのは年をとったからでしょうか?!

これを機会に学生さんたちが何らかの形でwamに関わってくださったら嬉しい限りです。


東ティモール展オープニングイベント!
いよいよ第4回特別展「東ティモール・戦争を生きぬいた女たち ~日本軍とインドネシア支配の下で~」展がはじまりました!

オープニングを記念して、イベントトークを12月17日にwamと同じ建物にあるチャペル(やより賞贈呈式もでここで行いました)で開催しました。
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トークを担当してくださったのは、東ティモール展のプロジェクトメンバーとして多大なご協力をいただいた、古沢希代子さん(東京女子大学)、松野明久さん(大阪外国語大学)のお二人です。パネル制作の無理がたたったのか、お二人とも体調が万全ではない中のイベントで、関係者一同心配しましたが、お話はとても興味深くて面白く、熱のこもったものでした。


会のはじめに松野さんが撮影・制作された東ティモールの被害女性たちの証言映像を上映。マルタ・アブ・ベレさんとエスメラルダ・ボエさんの証言をまとめた作品です。二人の口から語られる証言内容の悲惨さに驚き、何度も日本政府や日本軍に対する怒りをあらわにする二人の様子に、胸が痛くなりました。
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トークのトップバッターは古沢さん。東ティモールの日本軍占領時代を中心に、軍事占領下で女性に何が起こるのかについてお話いただきました。日本軍による占領によって、住民や女性たちが受けた被害は甚大で、女性に対する性暴力はすさまじいものがありました。慰安所の「慰安婦」にされたり、将校の占有にされたり、駐屯地や行軍中にレイプされたりと、さまざまな被害事実がありました。しかし、それらの犯罪はまったく裁かれず、「だれも女性たちに謝っていない!」と古沢さんは何度も強調されました。
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松野さんからは今年4月に東ティモールで起きた騒乱について、歴史的背景や政治状況を説明していただきました。自作の図表も交えながら、政党や軍など様々な組織が複雑に絡み合った政治状況を解きほぐすように、分かりやすくお話していただきました。
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質疑応答も活発に行われ、スピーカーの熱気が参加者の方々にもうつったようで、とてもいいイベントでした。東ティモール展開催期間中にはさまざまなイベントを開催する予定です。みなさまぜひぜひご参加ください!





やより賞贈呈式&記念シンポジウム(2)
やより賞2006贈呈式の後は、記念シンポジウムを開催。場所を日本キリスト教会館ABCに移して、「米軍基地と女性への暴力」と題したシンポには60人近い方々が参加されました。

シンポジウムの開催時間直前に、山本潤子さんが到着!
急遽予定を変更して、贈呈式をシンポジウムの冒頭に行いました。

シンポジウムのパネリストは、高 維京(コユギョン)さん、高里鈴代さん(元那覇市議会議員、沖縄・基地軍隊を許さない行動する女たちの会)、ドナ・ベルトランさん(KAFIN埼玉)。

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高 維京(コユギョン)さんからは、高さんが事務局長を務める駐韓米軍犯罪根絶運動本部が結成された1993年から2000年までに扱った米軍駐屯地域女性に対する米軍の犯罪の実態や特徴、警察や米軍側の対応の問題点などが報告されました。そして最近の米軍基地再配置によって生じている問題についてふれました。米軍が撤退する基地村では、再開発のため地価が高騰し、それに伴う家賃の上昇が生活を逼迫していること、長年基地村で生活してきた女性たちが他地域に移り住むのは困難であることなど、ここでも女性たちは社会的無関心の中に置き去りにされていることが明らかにされました。

沖縄の高里鈴代さんは、60年にわたる沖縄の米軍駐留で、米軍による女性への性犯罪を、3つに区分してその時代の特徴を説明。これは沖縄の女性たちが、慢性的に行われていた米兵の暴力に対して反対の声をあげ、これまでデータ化されていなかった米兵による暴力を列挙した年表を作成したことから得られた知見でした。軍隊の本質は殺傷と破壊で
あり、占領地への差別、女性差別、構造的暴力は軍体駐留地に共通である、と指摘されました。

日本在住の外国籍市民のサポートグループ、KAFINの共同代表、ドナ・ベルトランさんからは、フィリピンの基地問題を時間軸にそって説明。9.11以降はフィリピンをテロに対する「第2の前線」と位置づけています。米軍駐留による人びとへの影響、とりわけ女性に対する暴力が報告されていますが、それを告発できない政治状況が生まれています。すべての被害者に正義を実現すること、国境を越えた女性・市民の連帯を訴えました。


続いて各地の米軍駐留地で起きている、米兵による暴力事件および裁判状況などについて、横須賀の女性殺害事件裁判について山下治子さん、フィリピン・スービックのレイプ裁判を丹羽雅代さん、岩国の米海兵隊員による強かん致傷事件に関して麻田和恵さんがそれぞれ報告されました。

軍隊が駐留することによって引き起こされる女性に対する暴力の実態が明らかになるとともに、その共通性が明確になったのではないでしょうか。


当日の様子はビデオで記録し、wamに所蔵しています。
興味のある方は事務局までお問い合わせください。


やより賞2006贈呈式&記念シンポジウムを開催しました(1)
今週日曜日(12月10日)に、女性人権活動奨励賞(やより賞)の贈呈式とその記念シンポジウムが東京・西早稲田で行われました。

やより賞(http://www.wfphr.org/yayori/index.html)には二つの賞が設定されています。女性の人権や平和のために活動する、女性アクティビスト、ジャーナリスト、アーティストに贈られる、「やより賞」。もう一つは、女性ジャーナリスト、アーティストに贈られる「やよりジャーナリスト賞」。受賞者は「やより賞」受賞者を取材し、広く世界に紹介する作品を制作します。取材経費と制作発表のチャンスが与えられます。

昨年から始まったこの「やより賞」。第2回の贈呈対象者は、「やより賞」が韓国の活動家、高 維京(コ・ユギョン)さんに、「ジャーナリスト賞」がライター、山本 潤子さんに贈られました。

贈呈式はwamのとなりのかわいいチャペルで行われ、関係者を中心にたくさんの人が集まりました。
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女たちの戦争と平和人権基金理事長からの挨拶、やより賞・やよりジャーナリスト賞選考結果発表と講評のあと、理事長東海林路得子さんから賞金が贈呈されました。
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女たちの戦争と平和資料館館長の西野瑠美子さんのお祝いの言葉に続いて、高 維京さんのスピーチがありました。
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やより賞贈呈対象者、高 維京さんは、韓国のNGO団体「駐韓米軍犯罪根絶運動本部」の事務局長として、「駐留米軍地位協定」の改正キャンペーンや、平澤(ピョンテク)の米軍基地拡張に反対するキャンペーンに取り組んでいます。

国際会議での松井やよりさんとの出会い、駐韓米軍による女性に対する犯罪、とりわけ基地村の女性たちに対する暴力や人権侵害など軍隊が駐留することによって引き起こされる問題について話されました。そして、厳しい状況が続く中、松井やよりさんの意を女性たちの連帯によって人権の価値が日常の中から出てくるよう頑張りましょう、と結ばれました。

残念ながら、山本潤子さんは仕事の関係で贈呈式に間に合わず、アジア女性資料センターの倉戸さんがメッセージを代読しました。

こぢんまりとしたチャペルの雰囲気もあいまって、あたたかい、素敵な贈呈式でした。

この模様は、Our Planet TV (http://www.ourplanet-tv.org/main/contents/live_f.html)で放送されますのでお楽しみに!

シンポジウムの様子は、次回お伝えします。



東ティモール展の準備
こんにちは。運営委員の山本です。

今週の土曜日(12/16)からいよいよ第4回特別展が始まります。
「東ティモール・戦争を生きぬいた女たち ~日本軍とインドネシア支配の下で~」

昨日、出来上がった展示パネルが届いたので、それを掲示する作業をしてきました。数多くのパネルを限られた壁面スペースに上手に配置するには、それなりのセンスがいります。
4~5人がかりで、パネルを貼る位置をメジャーと水平器で決めて、それからピンと両面接着テープでとめていきます。もう何度も繰り返している作業なので、皆、だいぶ手際よくなってきました。

私は制作段階では関わっていなかったので、はじめてパネル内容を見たわけですが、まあ、内容の濃いこと!
全部読むにはかなりの時間がかかりますよ。これは。どうぞ期待してご来館ください。

東ティモールと聞いても日本との関係が見えにくいので、なぜここにも「慰安婦」問題が、と驚くわけですが、ぜひ文化的、歴史的背景から理解を深めてみてください。

12/17(日)にはオープニング記念トーク(ビデオ上映も)があります。どうぞお楽しみに!


高校生の感想文
久しぶりの更新です・・・。
あまりに放置しすぎたので、関係各所からお叱りを頂きました。m(__)m今後は頻繁に更新できるよう努力します!ので、よろしくお付き合いください!

今日はwamの熱心な支援者Mさんから、嬉しいお便りを頂きました。

wamにも以前来館してくださった、神戸女学院大学の石川ゼミの学生さんが、神戸市内の県立高校で報告会「ナヌムの家を訪問して」を行いました。

この報告会を聞いた高校生たちの感想文を、Mさんがwamに転送してくださいました。報告会の開催に奔走した県立高校の教諭とつながりがあったそうです。

読んでみて、感激!生徒さんたちは女性たちの被害を自分に引き付けて捉え、真摯に受け止めています。そうした事実を知らなかった自分を恥じ、女性たちの心情を思って心を痛めている様子が伝わってきました。
女性たちの被害当時の年齢と生徒さんたちの年齢が近いこともあって、より身近な出来事として感じられたようです。
やっぱり事実を「知らせる」「知る」ことは大切だと再認識しました。

感想を伝えようと、Mさんに電話したところ、

「ヘソ出しルック・腰ばきファッションの今どきの子どもたちでも、こんなに真剣に受け止めるんですねぇ」とMさん。

「そうですねー。服装では分からないかもしれません。私も10年前は似たような格好をしてました」とお答えしたら、

絶句されてました・・・^_^;

若い世代の活動に期待!です。

※石川ゼミhttp://walumono.typepad.jp/の学生さんたちは、韓国にあるナヌムの家(日本軍性奴隷の被害女性たちの共同生活の場)を訪問し、その報告会を各地で熱心に行っています。





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